畳の張り替えは自分でできる?時期の見極め方や作業方法を解説

畳の張り替えは自分でできる?時期の見極め方や作業方法を解説

和室のある家に住んでいると、畳の劣化が気になることがあります。
畳の張り替えにはコストがかかるため、自分で作業できないか考える方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、畳の張り替え時期の見極め方と自分で畳を張り替える方法、業者に張り替えを依頼した場合の費用相場を解説します。

畳を張り替える時期の見極め方

畳を張り替える時期の見極め方

長期間同じ状態で畳を使い続けていても、それだけで張り替えが必要になるわけではありません。
まずは、どのような状況になったら畳を張り替え時期といえるのか、具体的な見極め方をチェックしてみましょう。

表面の傷み具合をもとにした判断基準

表面の傷みが進んでいる畳は、張り替え時期を迎えています。
具体的には、表面のい草が毛羽立っている・表面のい草がはがれているといった傷みが見られる場合、張り替えがおすすめです。
このように表面の傷みが進んだ畳は、見た目が美しくないだけでなく、歩くたびに細かなゴミが出たり、足指に鋭い破片が刺さったりします。

汚れの状態をもとにした判断基準

表面が毛羽立ったり、はがれたりしていなくても、落ちない汚れが目立つ場合は畳の張り替え時期です。
畳はその構造上の特徴から、湿気に弱いことが注意点です。
畳の上にカーペットやラグなどを敷いていると、気がつかないうちにカビが生えていることがあります。
畳に黒いカビが大量発生した場合は、健康を損ねないように、早めに張り替えるのがおすすめです。

足裏の感触をもとにした判断基準

寿命を迎える前の畳は、上を歩いたときに適度な弾力があります。
しかし、畳の内部の劣化が進むと、歩いたときに必要以上に沈み込むことが特徴です。
畳がやわらかくなり、足が沈み込む状態は、畳の張り替え時期といえます。
こうした状態を放置してしまうと、畳だけでなく、建物の躯体にまで悪影響をおよぼしかねません。
いつもと違う足裏の感触があったならば、早めに張り替えを検討しましょう。

一般的な寿命をもとにした判断基準

畳の一般的な寿命は、5~10年ほどとされています。
畳の設置から5~10年が経過したタイミングは、張り替えを検討する時期の目安です。
ただし、畳の使い方や畳の素材によって、寿命には幅があります。
おおよその寿命を意識するだけでなく、実際の傷み具合や劣化のサインをチェックして、張り替え時期を見極めましょう。

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自分で畳を張り替える方法

自分で畳を張り替える方法

畳の張り替え時期を把握したら、実際に自分で作業する方法を見てみましょう。

畳は自分で張り替えられる?

畳の張り替えは、道具や材料をそろえれば、自分で作業できます。
ただし、自分での張り替えには、シワができやすくなることや、初めての作業で失敗してしまうリスクがあることが注意点です。
できるだけコストを抑えた畳の張り替えをお考えならば、自分での張り替え方法をチェックしたうえで、自分で作業できるかを考えるのがおすすめです。
自分で作業した場合、専門の業者に依頼するよりコストが抑えられるものの、手間や時間がかかることに注意しましょう。

自分での張り替え方法①裏返し

比較的新しい3~5年経過した畳における張り替えとなるのが、裏返しです。
裏返しと聞くと、畳を持ちあげて裏返すだけと思われるかもしれませんが、実際にはもっと複雑な作業となります。
畳の裏返しとは、畳そのものをひっくり返すのではなく、畳の表面に張られた畳表を取り外して、裏返してから再度取りつける作業です。
畳の表面が黄色く日焼けしているなど、比較的劣化が軽度な場合、この裏返しで畳が新品のように生まれ変わります。
畳の裏返しでは、現在使っている畳表を再利用しますが、畳縁については新しく交換することになります。

自分での張り替え方法②表替え

これまでに裏返しをおこない、畳表を両面使用している場合は、表替えが必要になります。
畳の表替えとは、現在張られている畳表を破棄し、新たな畳表に張り替える作業です。
畳の基礎となる畳床はそのまま再利用し、畳表のみを交換するので、全体の交換よりコストを抑えられる張り替え方法です。
表替えをしていない畳であっても、6~7年が経過して擦り切れた部分がある場合には、この表替えをすることになります。
ただし、踏み心地が悪い畳は、表替えだけでは問題が解決しないため、ほかの方法を検討する必要があります。

自分での張り替え方法③畳替え

裏返し・表替えでは解決しないトラブルを抱えた畳は、全体の交換である畳替えが必要です。
畳替えでは、畳の芯の部分である畳床・畳の表面の畳表・畳の縁すべてを新しいものに取り換えます。
この畳替えをおこなうのは、使い始めて15~20年ほどが経過した畳です。
また、畳に隙間がある・畳がへこんでいるといった深刻な劣化が認められる畳についても、この畳替えが必要になります。
表替えにとどめるか畳替えにするか迷われる場合、畳の芯にあたる畳床に腐敗や害虫被害がないかが判断基準になります。
ただし、腐敗や害虫被害がなくても、使い心地の悪くなった畳は全体の交換がおすすめです。

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畳の張り替えを業者に依頼した場合の費用相場

畳の張り替えを業者に依頼した場合の費用相場

自分での畳の張り替えには失敗のリスクがあり、手間もかかります。
自分での作業方法だけでなく、専門の業者に依頼した場合の費用相場をチェックして、自分での作業にメリットがあるかを考えてみましょう。

畳の裏返しの費用相場

3種類の畳の張り替え方法のなかで、コストを抑えられるものが裏返しです。
畳表をいったん取り外してから、裏返して再度取りつける裏返しを専門業者に依頼した場合、1畳あたり4,000円が費用相場となります。
一度に何枚の畳を依頼するか考えて、全体的な予算を決めると良いでしょう。
畳の裏返しを自分でするのではなく、専門業者に依頼する場合、作業は1日で完了することがほとんどです。
作業場所は自宅ではなく、業者が作業所へいったん持ち帰り、完成した畳を戻すのが一般的です。

畳の表替えの費用相場

畳の表面を新しく取り換える表替えは、専門業者に依頼した場合、1畳あたり5,000~2万円が費用相場です。
費用相場に大きな幅がありますが、これは使用する畳表のグレードにより、金額が異なることが理由となります。
また、畳には住宅の種類ごとに異なるタイプがあり、一戸建てよりマンションのほうが安く済むことがほとんどです。
畳の張り替えにかかる予算を考慮して、畳表に使われるい草の産地や品質を選ぶと良いでしょう。
畳の表替えを専門業者に依頼した場合、作業にかかる時間は1日が目安です。
畳の裏返しと同様に、専門業者の作業所で作業がおこなわれ、完成した畳が戻されます。

畳の交換の費用相場

畳表だけの交換ではなく、畳床・畳表・畳縁全体を新しくする畳替えは、1畳あたり1万~3万5,000円が専門業者の費用相場です。
比較的安価な畳を選択すれば、部屋全体の畳交換でも予算を抑えられます。
ただし、畳の産地や品質にこだわると、1畳あたり3万5,000円よりコストがかかる場合があります。
全体の予算を決めたうえで、いくらの畳を選ぶか考えることが大切です。
畳の交換は、裏返し・表替えと違い、2~10日ほどかかります。
新しい畳を運び込むだけなので、すぐに済むと思われるかもしれませんが、畳は基本的に受注生産です。
畳替えの前には畳の採寸がおこなわれ、畳が完成してから畳の交換がおこなわれます。
畳替えを選択した場合は、一般的なサイズの畳以外に、半畳サイズや琉球畳などデザイン性の高い畳を選択できます。
また、畳の交換と合わせて壁などのリフォームをおこなえば、より快適な和室へと変身させることが可能です。

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まとめ

畳を張り替える時期は、表面の傷み具合・汚れ・足裏の感触などから見極めるのが一般的です。
畳を自分で張り替える場合、裏返し・表替え・畳替えそれぞれの内容をチェックし、自分で作業が可能かを考えてみましょう。
自分での張り替えには失敗のリスクがあるので、専門業者の費用相場を把握して、予算に合った張り替え方法を決めることがポイントです。

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