床をリフォームするなら!主な床材の種類とメリット・デメリットを解説

床をリフォームするなら!主な床材の種類とメリット・デメリットを解説

マイホームの購入後に物件をリフォームするとき、主な施工箇所のひとつに挙げられるのが床です。
しかし、床材にはいくつかの種類があり、それぞれでメリット・デメリットが異なるため注意が必要です。
そこで今回は、リフォームにあたって押さえたい床材の種類と、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

床材の種類には何がある?リフォームにあたっての基本

床材の種類には何がある?リフォームにあたっての基本

リフォームにあたって押さえたい主な床材には、フローリング・畳・カーペットが挙げられます。
また、フローリングは、無垢フローリングと複合フローリングの2種類に分けられます。
各床材の概要は、以下のとおりです。

無垢フローリング

無垢フローリングとは、丸太から切り出した木材をそのまま使用する床材です。
ほかの木材と組み合わせることは基本的になく、天然の一枚板をそのまま使うため、単層フローリングとも呼びます。
構造のシンプルさから、フローリングとしては一般的な種類に思えるかもしれません。
しかし、一般家庭の床には、後述する複合フローリングのほうが広く使われています。
また、無垢フローリングは費用がかかりやすい傾向にあります。
オークから切り出したものなら、1㎡あたりに約1.3万円~2.7万円かかるのが目安です。
なお、実際にかかる費用は、木の種類や木目などで変わりやすい点に注意が必要です。

複合フローリング

複合フローリングとは、下地となる素材に木材やシートを貼り付けて作った床材です。
集合住宅用や防音用など、設置場所や性能に応じた種類が豊富で、リフォームの目的に合っているものを選びやすい傾向にあります。
費用は、オークで施工したものなら、1㎡あたり約7,000円~2万円かかるのが目安です。
ただし、複合フローリングは、造りや仕上げの方法などによって金額が変わる点に注意しましょう。

畳は、国内に古くからある和風の床材で、主な原材料はイグサです。
近年では、素材に樹脂や和紙を使用していたり、形が正方形だったりするものが見られます。
畳のリフォーム方法には、裏返し・表替え・張り替えの3種類があります。
裏返しは、既存の畳の表面を取り外し、裏返しにして戻す方法です。
表替えは、畳の表面だけを新しいイグサへと交換します。
張り替えは、畳全体を新しいものへと交換する方法です。
それぞれで1帖あたりの費用が異なり、裏返しには約4,000円、表替えには約5,000円~2万円、張り替えには約1万円~3.5万円かかるのが目安です。

カーペット

リフォームにあたって、カーペットは床材の一種として活用できます。
取り外しが可能なタイプと床に固定するタイプの2種類があり、住宅では前者、事務所や店舗では後者が一般的です。
リフォーム費用は、カーペットのグレードによって変わりますが、6帖の部屋なら約5.3万円~12万円かかるのが目安です。

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床材の種類に応じたリフォームのメリット

床材の種類に応じたリフォームのメリット

床をリフォームしたときのメリットは、選んだ床材によって変わります。
各床材のメリットは、以下のとおりです。

無垢フローリング

無垢フローリングは、天然の一枚板をそのまま使っているため、質感が自然です。
また、木材ならではの香りや調湿効果があり、室内の居心地が良くなります。
さらに、時間が経つと見た目が変化していき、深みが感じられるようになります。
経年による変化が味になるのは、ほかの床材にはないメリットです。

複合フローリング

複合フローリングは、機能性に優れています。
見た目は木材のようでも、反りや収縮は少なく、床に凹凸や隙間などができるリスクは低めです。
また、衝撃や摩擦、アレルゲンなどへの耐性を高めている製品がよく見られます。
耐久性の高いものを選べば、小さな子どもやペットがいたり、椅子や家具を頻繁に動かしたりしても、あまり床が傷付きません。
また、色やデザインの種類が多く、リフォームの方向性やコンセプトに合っているものを選びやすい傾向にあります。
さらに施工の難易度が低めで、リフォームで対応可能な業者が見つかりやすいのも、主なメリットです。

畳は、硬さと柔らかさのバランスに優れており、足腰に負担がかかりません。
原材料にイグサが使われているため、畳のある部屋では自然な香りを楽しめます。
また、イグサには調湿効果があり、季節に応じて部屋の湿度を適度に整えてくれます。
さらに、畳は冷たさを感じにくい床材であり、冬場には足元が快適です。
くわえて、その厚みとクッション性から防音性が高く、足音が周囲に響きにくくなります。

カーペット

カーペットは保温性が高いうえ、畳と同じく冷たさを感じにくい床材であり、冬場は足元が快適です。
また、カーペットを敷き詰めた床は滑りにくく、転倒の危険性が下がります。
家族のなかに高齢者がいても、リフォームで床をカーペットにすれば、転倒で怪我をしにくくなって安心です。
このほか、床の防音性を高められ、足音を軽減できる点もメリットです。

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床材の種類に応じたリフォームのデメリット

床材の種類に応じたリフォームのデメリット

各床材には、メリットだけでなく、デメリットもいくつか挙げられます。
リフォーム前に確認したい、各床材のデメリットは以下のとおりです。

無垢フローリング

無垢フローリングのデメリットは、素材が持つ調湿機能により、収縮や膨張が起きることです。
設置後に収縮や膨張が起きると、床に凹凸や隙間ができるおそれがあります。
また、無垢フローリングは水気や傷にあまり強くないため、こまめに手入れしなくてはなりません。

複合フローリング

複合フローリングは、傷の補修が難しい傾向にあります。
一般的に強度は高く、傷には強いものの、一度できたものはそのまま残りやすい点に注意が必要です。
また、見た目は木材のようでも、複合フローリングは加工度が高く、素材そのものによる調湿効果は期待できません。
さらに、強度の高い床材であるため、設置後には硬い床となり、足が疲れやすい点もデメリットです。
室内を少し歩き回るくらいでは、影響は感じられないかもしれません。
しかし、長時間にわたって立ちっぱなしだと、足に負担がかかるため、スリッパを履くなどの対策が求められます。

畳のデメリットは、個人での手入れが難しいことです。
先述した裏返しや表替えなどは、基本的に業者へと依頼しなくてはなりません。
それだけ手間や費用がかさみやすい点には、注意が必要です。
また、畳には調湿効果があるとはいえ、調整できる範囲にも限度があります。
室内の換気が不十分で、湿度の高い状況が続くと、カビが生えかねません。
さらに、天然の素材を用いているだけに、畳自体に虫がわくおそれがあります。

カーペット

カーペットのデメリットは、床が汚れやすいことです。
床のゴミやほこりが繊維のなかに入ってしまうため、掃除には手間がかかります。
この点をふまえ、近年では汚れがたまりにくい特殊なカーペットが登場しているほどです。
室内の衛生環境が気になる方は、カーペットでは特殊加工で汚れにくいものをできるだけ選びましょう。
このほか、カーペットは冬場に快適ですが、夏場にはやや不向きです。
保温性の高さから足元が暑く、汗で床が湿って不快なことがあります。

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まとめ

リフォームで使える床材には、2種類のフローリングのほか、国内で古くから使われてきた畳、設置方法が2つあるカーペットなどが挙げられます。
各床材のメリットは、無垢フローリングなら見た目や質感が自然なこと、畳なら硬さと柔らかさのバランスで足腰が疲れにくいことなどです。
各床材のデメリットは、無垢フローリングなら収縮や膨張によって凹凸・隙間ができるおそれがあること、畳なら個人での手入れが難しいことなどです。