常滑市にある登窯広場の展示工房館の概要は?展示と体験の内容をご紹介

常滑市にある登窯広場の展示工房館の概要は?展示と体験の内容をご紹介

愛知県常滑市への引っ越しを検討するなかで、どんな観光スポットがあるのか気になっている方は多いでしょう。
市内には、無料で来場できてコンパクトながらも子どもから大人まで楽しめる窯が見られる施設があります。
ここでは、常滑市にある登窯広場の展示場防館について概要をお伝えしたうえで展示と体験の内容をご紹介します。

常滑市にある登窯広場展示工房館の概要

常滑市にある登窯広場展示工房館の概要

登窯広場展示工房館とは、焼物の町として知られる常滑市の「やきもの散歩道」のAコース中間地点にある観光名所です。
やきもの散歩道は、狭い道になっていて歩行者専用なので車での移動はできません。
車で来館される際には、やきもの散歩道駐車場(1回300円)、陶磁器会館駐車場(1回500円)もしくは近くのコインパーキングを利用してください。
ここでは、登窯広場展示工房館と料金形態について解説します。

施設の概要

登窯広場展示工房館は、昭和50年代中盤まで実際に使われていた両面焚倒焔式角窯が保存されていて一般公開されています。
大きな招き猫の顔ハメ看板が目印で、工房のなかに入ると両面焚倒焔式角窯への入り口へと続きます。
両面焚倒焔式角窯内側には、エゴロ・だんま・焼台・口号などの専門用語を使った説明や職人さんが作ったやきものの作品が並べられて興味深いです。
この場を訪れた来場者たちが書き残した「やっとかめノート」があるので、過去のメッセージを読んだり旅の記録を残したりできます。
登窯広場展示工房館周辺には、ポスト・水琴窟・タイルの壁画・オブジェなどさまざまな見どころがあります。
常滑市を象徴するものに限らず、海外アーティストの作品も並べられており、芸術の町として楽しめるスポットです。

料金形態

両面焚倒焔式角窯の入場料金は、子どもから大人まで一律無料です。
展示工房館2階にある工房スペースでやきものの絵付け体験をするのであれば、以下の追加料金がかかります。

●招き猫:1,650円(税込)
●丸皿:1,650円(税込)
●甕:1,650円(税込)
●茶碗:1,650円(税込)
●オーナメント:750円(税込)


個人利用と団体利用ともに事前予約ができますが、9名以上の予約で当日キャンセルになるとキャンセル料として体験料金のうち50%の支払いが必要です。

●所在地:愛知県常滑市栄町6-145
●営業時間:9時30分〜16時30分
●定休日:毎週水曜日(祝日の場合は開館)、年末年始
●アクセス方法:名鉄常滑線「常滑駅」より徒歩約10分
●駐車場:あり

常滑市にある登窯広場展示工房館の展示

常滑市にある登窯広場展示工房館の展示

常滑市にある登窯広場展示工房館は、小さな観光名所になるため、ほかの施設と一緒に楽しむのがおすすめです。
施設周辺には、フォトジェニックなスポットやお土産ショップなどもあるので、ぜひ時間をかけてゆっくりと散策してみてください。
ここでは、名鉄常滑線「常滑駅」からスタートする「やきもの散歩道Aコース」と工房館に展示されている「両面焚倒焔式角窯」について解説します。

やきもの散歩道Aコース

やきもの散歩道Aコースは、登窯広場展示工房館を含む観光コースです。
名鉄常滑線「常滑駅」から約6分くらい歩くと、やきもの散歩道のスタート地点となる常滑市陶磁器会館に到着します。
常滑焼の出品即売がおこなわれており、艶やかな焼き物のほか、色とりどりな招き猫の置物までさまざま用意されているのでお土産にぴったりです。
入場無料で、年中無休で9時から17時まで営業しています。
そのあとは、実際にやきもの造りで使用されていた煙突、廻船問屋の瀧田家など常滑市を象徴する名所を回ります。
1850年頃に建築された廻船問屋の瀧田家は、江戸時代から明治時代にかけて廻船業を営み、歴史的な建造物として復元や整備を経て一般公開されるようになりました。
無尽灯・和船の模型が展示されており、海運の歴史などを学べる貴重な場所です。
廻船問屋の瀧田家から南に10mほどの位置に、焼酎瓶をずらりと並べた土管坂が続いており、フォトジェニックな空間となっています。
左右は焼酎瓶で覆われていますが、足元はケサワと呼ばれる捨て輪の廃材を敷き詰めており、勾配になっているものの歩きやすいです。
続いて、やってくるのが展示や体験を楽しめる登窯広場展示工房館です。
コースの途中にあり、授乳・オムツ替えができる休憩スポットにもなっているので、小さな子どもがいる家族も安心して散歩を楽しめます。
最後に、1887年〜1974年頃に常滑市で実際に使用されていた登窯(陶榮窯)があります。
現在の日本で保存されている登窯では最大規模の大きさであり、一箇所に焼成窯8つと高さ違いの煙突10本が並んでいるのが特徴的です。
所要時間は、歩くスピードや滞在時間によって異なるものの、おおよそ1〜6時間程度です。

両面焚倒焔式角窯

登窯広場展示工房館にて展示されている両面焚倒焔式角窯は、大正10年頃に造られたのち昭和55年頃まで実際にやきものを作るための現場として使用されていました。
昭和23年頃には大改修されており、約60年間使われていた貴重な現物の大きさや経年劣化の度合いを目の前で見て観察できます。
両面焚倒焔式角窯の特徴は、正面の入り口が2つにわかれているところです。
釜の中央は棚組を固定しているため、効率よく窯を詰めて並べられるように2つに分けられました。
やきもの作りには、窯要2日間・酸化焼成焚き上げ3〜4日間・冷却7〜10日間かかるため、完成までに15日前後の日数を要します。
戦前は硫酸瓶・焼酎瓶・土管・急須、戦後は盆栽鉢を両面焚倒焔式角窯で焼いて方々の手に渡っていました。
来場者たちは、実際に両面焚倒焔式角窯の中に入って仕様をみられます。

常滑市にある登窯広場展示工房館の体験

常滑市にある登窯広場展示工房館の体験

常滑市にある登窯広場展示工房館には、やきもの体験ができる施設があります。
両面焚倒焔式角窯の無料展示のほかに有料の体験サービスもあるため、やきものの魅力をより深く堪能したい方は、ご検討ください。
ここでは、工房スペースと絵付け体験についてご紹介します。

工房スペース

展示工房館2階には、団体客(20名まで)が一緒に絵付け体験できる工房スペースが用意されています。
4つの椅子を設置できるテーブルが8台ずつ用意されており、窮屈になりますが1回あたり最大30名ほどまで利用できます。
団体利用するためには事前予約が必要になるため、余裕を持ってお問い合わせしてください。

常滑焼の絵付け体験

常滑焼の絵付け体験では、土管や招き猫など常滑市を象徴する置物から生活で使える丸皿までさまざまなデザインのやきものに絵を描けます。
絵付けパターンは、釜で焼いて後日引き渡しになる本格的な絵の具と、当日に持ち帰れるお手軽なペンの2パターンです。
お手軽なペンでの絵付けは、招き猫のみ作成できます。
絵付けの所要時間は30分以上を想定しており、当日持ち帰るのであれば焼き付けが必要になるため追加で40分を想定しておきましょう。
絵付けに使える置物や丸皿の在庫状況はその日によって変動するため、品切れになる可能性もあるので、個人であっても事前予約しておくと安心です。

まとめ

常滑市にある登窯広場展示工房館は、昭和50年代中盤まで実際に職人たちがやきもの作りで使用していた窯を保存して展示しています。
無料で入場できて、登窯(陶榮窯)の歴史を学べて職人の作った作品を見られます。
工房の2階では絵付け体験をするスペースもあり、満席でなければ当日参加も可能です。